Yuta Hoshiによるソロ・バンド・プロジェクト、WOZNIAK、待望のセカンド・アルバム『Solution』がcatuneからドロップ!
DALLJUB STEP CLUBやOUTATBERO、HABITといったバンドのメンバーとして知られ、マシンテクノの可能性を追求するTESTAV名義でも活躍中のYuta Hoshiによるソロ・バンド・プロジェクト、WOZNIAKのセカンド・アルバム『Solution』がcatuneからドロップされる。彼が全6トラックの作曲/演奏を手掛けた今回のアルバムでは、シンセ、ギター、ベース、生ドラムなどの生楽器が全面に使用されているものの、そうした迂回によって獲得された音に対するアーキテクチュラルなアプローチ、ジャーマン・ミニマルとバウハウスの親和性の高さを想起させるようなサウンド・デザインが、バンド回帰を凡庸なダンス・ロックとは異次元のアートへと昇華させている。垂れ込める暗雲のようなシンセの羽音が黙示録的な始まりを告げるSE「Cell」に続き、突如シンプルなキットから弾き出されるビートがHoshiのドラマーとしての魅力を伝える「Morphling」で『Solution』は大胆なスタートを切る。こちらは巧妙に配されたシャープなカッティングとアンセミックなシンセのメロディーがヘルツォーク&ド・ムーロンの巨大建築のように発展/解体していく1曲で、前作の収録曲「TTT pt.1」のエピソード0にあたるナンバーでもあるという。構成面でBATTLES「SZ2」の影響を受けているというシネマティックな「Heptagon」(=七画)では、絶妙にチューニングされた7拍子のブレイクビーツを軸に錯視的なポリリズムとアルペジオがレイヤーされ、終盤に飛び交うエモーショナルなフィードバック・ギターや躍動感のあるベースラインとの有機的なコントラストを生んでいる。静謐なダークアンビエント「World」を挟み、URからデトロイト経由でネオ・インダストリアルへと接続するノイジーなハード・ミニマル「Less is more」(ミース・ファン・デル・ローエ!)が、6トラック中最速となるBPM140のイーヴンキックとアグレッシブかつ多彩な音の粒子の交配で、アルバム全体のテンションを一段と高いものとしている。RADIANやTRAPISTあたりの音響を思わせるアウトロ「2/15」の余韻が静かな幕引きを担うラストまで、『Solution』はリスナーに1枚を通してのリスニングを求める作品と言えるだろう。