Ostgut Ton からのデビューするJASSS. 別名Silvia Jimenez Alvarez はスペインのプロデューサー兼DJである。JASSSの継続的な探求と幅広い表現を一つのアルバムにまとめた“A World Of Service”はOstgut Tonからのデビュー作となる。

Ostgut Ton からのデビューするJASSS. 別名Silvia Jimenez Alvarez はスペインのプロデューサー兼DJである。JASSSの継続的な探求と幅広い表現を一つのアルバムにまとめた “A World Of Service”はOstgutTonからのデビュー作となる。 “A World Of Service”はジャンルという枠を脱し予想外の展開へ進んでいく。ベルリンの月例ラジオ番組でのBen Kreuknietとのコラボレーションは、彼女の多感覚で旅人的な代名詞となり、今回のアルバムではそれが音という形で強力に表現されている。 JASSSはこのアルバム全体を通して抒情的にも音楽的にも自己を明らかにし、性別、アイデンティティ、対人関係における言語の不十分さや人間関係におけるバリアーについての相互持続性を追及している。 成長過程における知恵の獲得と抑えきれない憤怒、彼女の中に複数存在する自己のより深い理解を求め抽象的な電子音とインダストリアル・ポップといった既存の枠を超え彼女の流動的で繊細な音像が独自の言語として語られていく。 Matt Lambertがカバーを手掛け、JASSSの世界観を視覚的に表現したものをインナースリーブとしている。 これまでの無重力感があり想像力に富んだノスタルジックな世界観に続き2017 年のiDEAL Recordingsからのデビューアルバムと、Whities / AD93 のリリースは猛烈なダンスフロア12インチな作品であったが、今作の“A World Of Service”では個人的および社会的な概念に答えを求めるのではなく自身の問いが生み出す独特の摩擦から豊かで独創的な世界観を作り出している。“A World Of Service”は音色の変化に反映されているようにJASSSの集中力が音楽的な制限をかけず継続されていく。 “Luis”では憧れと失望をデジタル化し、“VaporDentro”ではギザギザした静かな氷の世界を繰り広げ,“Camelo”では温かみのある魅力的なスパニッシュ・ボーカルに反したインダストリアルでへヴィーなグラインド音を並置し、最大のインダストリアル・ポップである“Wish.”でアルバムの最後を飾る。パンデミック時代のトリップ・ホップ、今回のアルバムのタイトル曲である「A World Of Service」でJASSSは次の様に唄っている。“Pleasure / Is nowhere to be found inside this world of service / I call to be my life.”テクノロジーに支配されつつある現代において彼女の持つさまざまなアイデンティティは説得力を持ち、魅力的且つ芸術的な声で魅了する。