1976年にはUnited Artists Music And Records Group、1978年からはRCA Recordsへと流通先を移行。短期間で複数の配給網を駆使することで、地方のファンク&ソウル・グループを全国規模へ引き上げる体制を整えた。
Roadshowがもっとも大きな成功を収めたのは、B.T.エクスプレスとの出会いである。彼らはもともとキング・デイヴィス・ハウス・ロッカーズのスピンオフとしてマジソン・ストリート・エクスプレスを名乗っていたが、Roadshowとの契約に際し「Brooklyn Transit Express」を略してB.T.エクスプレスと改名。1974年末に配給先のScepterからリリースされた「Do It (‘Til You’re Satisfied)」は全米R&Bチャート1位、ポップチャートでもトップ5入りを果たし、Roadshowにとって「最後の一投」を文字通り大ヒットに変えた逸話を今に伝えている。
翌1975年には「Express」「Give It What You Got」が立て続けに大ヒット。この成功が自社レーベルの存在感を確固たるものにし、Roadshowは当時地方発のレーベルでありながら全米規模のヒットメーカーとして認知されることとなった。
しかし1976年、Scepter自体の経営悪化によりB.T.エクスプレスはColumbia Recordsへ移籍。Roadshowは配給網をUAにシフトしたものの、同年以降の作品はメジャー資本下での多様なアーティストに割かれ、B.T.エクスプレスのような手厚いプロモーションが行われにくくなった。彼らの代表曲「Peace Pipe」や「Close to You」は今なおDJやプロデューサーにサンプリングされ、レア・グルーヴ・シーンで伝説的存在となっている。
Roadshowのもう一つの看板グループがエンチャントメント。デトロイト出身の5人組はRoadshow設立とほぼ同時期に契約し、1976年の「Gloria」「Sunshine」を皮切りに、深みあるコーラスワークが光る「It’s You That I Need」を全米R&Bチャート1位へ導いた。彼らのデビュー盤はRoadshow初のゴールドアルバムとなり、レーベルの新たな基盤を築いた。しかし1970年代後半になると新作リリースが激減。1980年代初頭には事実上の活動停止状態となった。