フラワー・メグの最大の魅力はその名前の素晴らしさに象徴される「自由」な感じだろう。在りようとしては90年代における「girlie」という形容に近い。60年代におけるコケティッシュや同時代のシラケといった存在感を軽く超越している。
伝説のコーゴー・クラブ「赤坂スペース・カプセル」のダンサー出身。劇団「天井桟敷」人脈の流れを汲むアングラ・ポップの華である。
「あの日のように雨が降る」はフラワー・メグの記念すべきデビュー・シングル。続いてリリースされた「ベッドにばかりいるの」はフラワー・メグの魅力が凝縮された「歌謡曲番外地」の歴史に残る傑作。笑うような軽やかな歌唱は後にも先にもフラワー・メグだけのものだ。
歌手として素晴らしいのもちろんだが、女優としても数は少ないがいくつかの映画に出演している。
映画デビュー作の『不良番長・手八丁口八丁』(内藤誠監督1971・9・18東映)の「ヨーコ」のどこにも属さない奔放な演技や引退後に公開された『鉄輪』(新藤兼人監督・脚本1972・4・22近代映画協会)における「若い女」(役名は無し)。
唯一のアルバム『ささやき・ためいき・もだえ』は2枚のシングルは未収録。主として外国曲の日本語カヴァー。文字通りフラワー・メグの歌唱と囁きと溜息をフィーチャーした官能アルバムの傑作。
その後2016年『ささやき・ためいき・もだえ第二集』を奇跡のリリース。自由奔放に現在も活動中。
ヌード歌手フラワー・メグは本名(旧姓)木村和代。1951年(昭和26)10月7日生。東京都目黒区出身。
高 護(ULTRA-VYBE/Hotwax.INC)
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